【第1回】腸脛靭帯炎(ランナー膝)とは?膝の外側が痛くなる原因と症状を解説していきます!

千葉県松戸市古ヶ崎にある

「ママにも優しい整骨院」

小竹整骨院です!

ランニングをしている方から、

「走り始めは大丈夫なのに途中から膝の外側が痛くなる」

「長い距離を走ると膝の外側がズキズキする」

「休むと良くなるけれど、走るとまた痛くなる」

という相談を受けることがあります。

こうした膝の外側の痛みで代表的なものの一つが、**腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)**です。

ランナーに多くみられることから、一般的には**「ランナー膝」**とも呼ばれています。

今回は全3回に分けて腸脛靭帯炎について詳しく解説します。

第1回では、

・腸脛靭帯とは何か
・腸脛靭帯炎とはどんな状態なのか
・どのような症状が出るのか
・なぜランニングで起こりやすいのか

を中心にお伝えします。

■腸脛靭帯とは?

腸脛靭帯は、太ももの外側を縦方向に走っている強い結合組織です。

股関節周囲の大腿筋膜張筋、大殿筋、中殿筋などとも関係しながら太ももの外側を通り、膝の外側を越えて脛骨の外側付近に付着しています。股関節から膝にまたがる広い組織であり、下半身の動きに関わっています。

そのため、腸脛靭帯炎だからといって、必ずしも「膝だけ」に問題が存在するとは限りません。

股関節周辺の筋肉、太もも、膝、足部などが連動して動くため、ランニングフォームや練習環境など複数の要因を考える必要があります。

■腸脛靭帯炎とは?

腸脛靭帯炎は、ランニングや自転車などの膝の曲げ伸ばしを何度も繰り返す運動によって、膝の外側に痛みが生じるオーバーユース障害の一つです。

長距離ランナーやサイクリストに多くみられますが、サッカー、テニス、スキーなどでも発生することがあります。

以前は、

「腸脛靭帯が大腿骨外側上顆の上を前後にこする」

ことによって炎症を起こすという「摩擦説」が広く説明されていました。

しかし現在は、解剖学的研究などから単純に腸脛靭帯が骨の上を前後に滑っているという説明だけでは不十分とされています。

腸脛靭帯の深部に存在する神経の豊富な脂肪組織などが圧迫されることが、痛みに関係しているという考え方もあります。

つまり、現在の医学的理解では腸脛靭帯炎の原因は一つに限定されず、複数の要因が関係する可能性があるとされています。

■代表的な症状

典型的なのは、

膝の外側の痛み

です。

特に大腿骨の外側付近に痛みを感じることが多くあります。

初期には、

「走り始めは大丈夫だった」

「5kmくらい走ると痛くなる」

「休めば痛くない」

というケースがあります。

しかし状態が進むと、運動を始めた早い段階から痛みが出たり、場合によっては日常生活や安静時にも症状を感じたりすることがあります。

■なぜランナーに多いの?

ランニングでは、一歩ごとに膝の曲げ伸ばしを行います。

数km走れば、それを何千回も繰り返すことになります。

腸脛靭帯周辺への負担が積み重なることが、腸脛靭帯炎につながる一因と考えられています。

特に注意したいのが、

・急に走行距離を増やした
・練習日数を増やした
・坂道練習を始めた
・傾斜した道路を走っている
・久しぶりにランニングを再開した

といったトレーニング環境の変化です。

急激な練習量の増加や坂道、傾斜した路面などは、腸脛靭帯炎に関連する修正可能なリスク要因として挙げられています。

■「最近走り始めた人」にも注意

腸脛靭帯炎というと、本格的なマラソン選手だけの症状と思われるかもしれません。

しかし、

「健康のためにランニングを始めた」

「ダイエットのために毎日走るようになった」

「久しぶりに部活動を再開した」

という場合にも注意が必要です。

身体がまだ運動負荷に慣れていない状態で一気に走行距離や頻度を増やすと、組織への負荷も急激に増加します。

■休むと治ったように感じる理由

腸脛靭帯炎では、

「数日休んだら痛くなくなった」

ということがあります。

しかし、再び同じ距離や同じフォームで走ると、

「また膝の外側が痛くなった」

ということも珍しくありません。

痛みが落ち着いていることと、再び同じ運動負荷に耐えられる状態になっていることは同じではありません。

文献でも、競技復帰後に再発する可能性があり、活動量を段階的に戻すことが重要とされています。

■膝の外側が痛ければ全部「腸脛靭帯炎」?

ここは非常に重要です。

答えはいいえです。

膝の外側が痛む疾患には、

・外側半月板損傷
・外側側副靭帯損傷
・外側脛骨高原の疲労骨折
・膝関節外側の変形性関節症
・大腿二頭筋腱の障害
・膝蓋大腿関節の問題

などもあります。

特に、

「転倒してから急に痛くなった」

「膝が大きく腫れている」

「膝が引っ掛かる」

「安静にしていても強く痛む」

などの場合は、単純なランナー膝と自己判断せず医療機関で評価を受けることが重要です。

■膝だけではなく身体全体を見ることが大切

腸脛靭帯は股関節から膝の外側まで続いています。

そのため、膝に負担が集中した結果として痛みが出ている場合でも、その背景には股関節や足部などの動きが関係している可能性があります。

研究・臨床資料でも、股関節外転筋力、足部の過回内、下肢アライメントなどが関連要因として挙げられています。ただし、すべての患者さんに同じ要因が存在するわけではありません。

だからこそ、

「腸脛靭帯炎=太ももの外側を伸ばせばいい」

と単純に考えるのではなく、一人ひとりの身体の状態を確認することが重要です。

小竹整骨院でも、膝だけを見るのではなく、股関節・太もも・膝・足元まで含め、どこに負担がかかっているのかを確認していきます。

次回は、

「なぜ腸脛靭帯炎を繰り返してしまうのか?」

について、身体の使い方や練習方法などを含めて詳しく解説します。

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